「横浜市 伐採 補助金」で調べている方に、先に結論をお伝えします。
一般家庭の庭木の伐採・剪定に使える横浜市の補助金は、ありません。(2026年8月27日時点/横浜市公式サイトで確認)
横浜市の「緑に関する助成」として案内されているのは、地域緑のまちづくり事業、公開性のある緑空間の創出支援事業、民間保育所・私立学校の緑化助成、名木古木保存事業、生垣設置の助成です。生垣の助成は新規に設置する費用が対象で、いずれも「植える・守る」側の制度であり、庭木を切るための補助はありません。
ただし、条件に当てはまれば使える制度は実在します。ご自身が該当しないか、以下で確認してみてください。
該当する可能性のある制度
1. 樹林地維持管理助成事業(個人宅の庭木は対象外)
緑地保全制度の指定を受けた樹林地の維持管理費用を助成する制度です。伐採・剪定も対象になりますが、対象地が限られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象地 | 特別緑地保全地区、近郊緑地特別保全地区、緑地保存地区、源流の森保存地区、地区計画緑地保全区域の指定地 |
| 対象作業 | 危険樹木(倒木のおそれ・枯死)や障害樹木(越境・電線への接触)の伐採・剪定 |
| 対象範囲 | 樹林地の外周部、または公衆道路等の一般利用箇所 |
| 助成額 | 上限50万円までは対象経費の全額、50万円を超える分は半額 |
| 全体上限 | 200万円 |
| 制限 | 同一地番で、前回の助成から3か年を経過していること |
**「個人住宅の庭木は対象外」と明記されています。**相続した山林や、指定を受けた土地をお持ちの方が対象です。
2. 名木古木保存事業(指定された樹木のみ)
古くから地域の象徴として親しまれ、故事来歴のある樹木を市が指定する制度です。指定されると、診断・治療・管理の費用に助成が出ます。
| 種類 | 単指定・地域の木 | 群指定 |
|---|---|---|
| 樹木診断 | 1本あたり1/2(上限4万円) | 1指定あたり1/2(上限8万円) |
| 樹木治療 | 1本あたり1/2(上限30万円) | 1指定あたり1/2(上限60万円) |
| 樹木管理(剪定等) | 1本あたり1/2(上限20万円) | 1指定あたり1/2(上限40万円) |
- 同じ種類の助成は3年間に一度
- 助成金交付申請の期限は毎年度12月末まで
- 診断・治療は樹木医(原則市内事業者)が行うもの
- 樹形が乱れる剪定は原則禁止で、事前相談が必要
つまり「大きくなりすぎたので低くしたい」という用途には使えません。あくまで木を健全に保つための制度です。
3. 崖地対策工事の助成金(樹木の扱いは要確認)
崖地の防災・減災対策工事に対する助成制度があります。減災対策工事助成金の場合、助成額は工事費の1/2、または市が定めた工法別単価、または限度額(100万円、落石対策工などは50万円)のうち最も少ない額です。市内に本社がある事業者との契約が必須で、交付決定前に着工すると対象外になります。
ただし、対象工事に樹木の伐採・除去が含まれるかは公表資料に記載がありません。崖地の木でお困りの場合は、横浜市建築防災課(045-671-2948)へ直接ご確認ください。
自分が対象か調べる方法
土地が緑地保全制度や地域森林計画の対象になっているかは、次の方法で確認できます。
- みどり環境局公園緑地管理課の窓口(横浜市中区本町6丁目50番地の10、市庁舎27階)で地図を閲覧する
- 神奈川県のe-かなマップで確認する
一般的な住宅地であれば、まず対象外と考えて差し支えありません。
補助金より先に確認したい「伐採届」
補助金はなくても、土地によっては伐採前に市への届出が義務になります。こちらを見落とすほうが問題です。
届出が必要なケース
横浜市内の地域森林計画対象民有林の樹木を伐採する場合、森林法に基づき、伐採を開始する90日前から30日前までの間に、横浜市長へ「伐採及び伐採後の造林の届出書」を提出する必要があります。
提出先はみどり環境局公園緑地部公園緑地管理課、またはオンライン申請システムです(オンライン提出は令和7年7月から可能になりました)。
なお、1haを超える開発や、0.5haを超える太陽光発電設備設置目的の開発は、神奈川県知事の許可が必要になります。
2026年4月1日から、危険木の届出が不要になりました
森林法の改正により、令和8年(2026年)4月1日から、次の4つすべてに該当する立木の伐採は届出が不要になりました。
- 道路や住宅などに、直接的に危険・支障となる立木で
- 自ら所有する立木、または所有者から伐採の同意を得た立木で
- 道路や住宅などから25mの範囲内にある立木で
- 一箇所の伐採面積が50平方メートル未満(例:7m×7m)、または10本未満の場合
たとえば「倒れたら住宅を壊したり道路を塞いだりしそうな木」「大きくなりすぎて電線に接触しそうな木」が想定されています。
「一箇所」の数え方に注意してください。
- 伐採箇所どうしの距離が20m未満の場合は、一箇所の伐採とみなされます
- 伐採後1年以内に、伐採箇所から20m未満の範囲を伐採する場合も、一箇所とみなされます
- 合わせて50平方メートル以上になる場合は、届出が必要です
届出を怠るとどうなるか
条件に該当しないまま伐採した場合、「無届伐採」として100万円以下の罰金刑が科される場合があります。判断に迷う場合は、必ず市町村の林務部局(横浜市はみどり環境局公園緑地管理課)へご相談ください。
また、立木の所有者の同意なく伐採すると、器物損壊罪に問われたり損害賠償が必要になる場合があります。境界上の木や、隣地から伸びてきた木を切る際は特にご注意ください。隣家との枝のやり取りについては隣家へのはみ出し枝トラブルを避けるにはもご覧ください。
トラブル防止のために写真を撮っておく
危険木を伐採する前に、スマートフォンなどで撮影しておくと、届出の要否をめぐるトラブルの防止につながります。撮っておきたいのは次の2点です。
- 危険木と対象施設(住宅・道路など)との位置関係がわかる写真
- 伐採する前と、伐採した後の写真
補助金の代わりに費用を抑える3つの方法
補助金が使えない以上、現実的なのは頼み方の工夫です。
1. 複数本をまとめて依頼する 伐採は移動・養生・機材の搬入出・処分場への運搬といった段取りの比重が大きく、この部分は本数で割れます。「来年もう1本切る予定がある」なら、まとめたほうが総額は下がります。
2. 緊急性がなければ時期をずらす 倒れそうな木は別ですが、そうでなければ繁忙期を避けるほうが調整しやすくなります。時期の考え方は伐採・剪定に適した時期をご覧ください。
3. 処分費まで含めた総額で相見積もりを取る 「伐採だけ」の金額を安く見せて、枝葉や幹の処分を別請求する見積もりがあります。比較するときは同じ条件かを確認してください。詳しくは庭木の伐採費用・料金の相場で解説しています。
まとめ
- 個人宅の庭木の伐採・剪定に使える横浜市の補助金はありません(2026年8月27日時点)
- 緑地保全制度の指定地なら樹林地維持管理助成事業(上限200万円)の対象になることがあります
- 名木古木に指定された樹木は診断4万円・治療30万円・管理20万円を上限に1/2助成
- 地域森林計画対象民有林の伐採は、90日前〜30日前に届出が必要
- 2026年4月1日から、4条件すべてに該当する危険木は届出不要に
- 無届伐採は100万円以下の罰金の可能性あり
伐採横浜では、現地またはお写真でのお見積もりを無料で承っています。費用の目安は料金ページをご覧ください。
※本記事は2026年8月27日時点で横浜市および国の公表資料を確認して作成しています。制度の内容・金額・条件は変更される場合があります。実際に申請・届出をされる際は、必ず横浜市の各担当窓口で最新の情報をご確認ください。
参照した公表資料
- 横浜市「緑に関する助成はありますか?」
- 横浜市「樹林地維持管理助成事業」
- 横浜市「名木古木の助成について」
- 横浜市「伐採及び伐採後の造林の届出・伐採及び伐採後の造林に係る森林の状況報告について」(最終更新日 2026年7月8日)および同ページ掲載の森林法改正リーフレット
- 横浜市「崖地【減災】対策工事助成金制度について」